集中力を高めるタイムプレッシャー

勉強法

今回は効果的な学習法の1つとして「タイムプレッシャー」という手法をご紹介いたします。この手法は脳科学者の茂木健一郎さんが提唱されているもので、学習効果を引き出すことにおいて、非常に有効です

タイムプレッシャーとは?

タイムプレッシャーとは、自分の作業に制限時間を設けることです。

例えば宿題にプリント1枚が課されたとします。それを自分で時間を決めて、その時間は全力で取り組むということです。

小学校の時、指定された問題を解き、できたら先生のところに持って行く、なんて経験はありませんでしたか。他の友達に負けまいと、誰よりも先に持って行って全問正解を目指していったものです。ゲーム感覚で楽しく取り組むことができ、1番にクリアできたときの喜び、満足感の大きさは今でも思い出されるほどです。

同じ問題でも無制限にダラダラと解くのと、時間を決めて解くのとでは、学習効果は歴然と違います。せっかく勉強するなら、効果がある方がいいですよね。次にタイムプレッシャーはどうして効果的なのか、お話しいたします。

なぜタイムプレッシャーは効果的なのか?

以前の記事でドーパミンについてお話しさせていただきました。

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学習効果をもたらすためには、ドーパミンの放出が大切です。そしてより多くのドーパミンを放出させるためには条件があります。それは「脳に負荷をかける」ことです。脳に負荷をかける方法は様々にありますが、1つの方法をして制限時間を設けることがあげられます。

制限時間を設けるということは、その時間までに作業が終了しなければならないということ、まさにプレッシャーです。プレッシャーがかかるのは大変なことですが、そこを乗り切ったときの達成感や満足感は、無制限の時間で取り組んだときよりもはるかに大きいです。

脳に負荷をかければかけるほど、ドーパミンの放出量は高くなっていきます。その達成感や満足感があって、また勉強したいという気持ちにさせられます。学習のサイクルがより強固なものになるでしょう。

制限時間は自分で決めよう!

制限時間は自分で設定できると良いです。他人から強制的に時間を決められるとやる気をなくしてしまうことがあるからです。

例えば先生から10分という時間を決められたとします。その時間内で解き終わらなかった場合、「自分には到底無理だったんだ」と諦めの気持ちを抱かせてしまいます。他の生徒さんは解き終わっていたとしたら、自分と比較してなおさら気持ちが沈んでしまうかもしれません。

人間には個人差があります。まず自分にあった時間を決めて取り組んでみる。時間内で終了できたら成功体験として自分を讃えましょう。じゃあ次はもう少し時間を短くしようと、さらに脳に負荷をかけてみる。自分なりのペースでタイムプレッシャーを楽しんでいければ、とても有効的な手法となるでしょう。

個人差という意味では、友達・ライバルと一緒に同じ制限時間で取り組んだ方が、勝ったときの喜びが大きいなんて生徒さんもいると思います。競争心は学習において必要な要素になります。そこは人それぞれですので、自分の性格に合った方法を模索していくことが大切です。

まとめ

タイムプレッシャーは「高い集中力」をもたらせてくれます。集中力は学習効果を高めるために必要不可欠なものです。常に高い集中力を維持していくことは、非常に難しいことですが、短い時間であれば集中力をもって取り組めるはずです。より密度の濃い学習となるように、ぜひタイムプレッシャーを取り入れてみてください。

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