今回は英検を本会場で受検すべきという内容です。なぜ準会場を避けた方がよいのか?その理由について実体験を交えながらお話しさせていただきます。
本会場と準会場について
そもそも本会場と準会場とはどのように違うのでしょうか。
本会場…英検協会が設置する公開会場での受検
準会場…申込責任者が定めた申込団体単位の会場での受検 |
ちょっと分かりづらいですかね。
簡単に申しますと、本会場とは英検協会が決めている会場です。それに対して準会場とは、個々の事業主が自分の学習塾や英語教室を会場にして受検できるということです。学校も準会場です。
今回は本会場のメリットと準会場のデメリットに絞ってお話ししていきます。準会場にもメリットはあるのですが、デメリットの方がはるかに大きいので。
ちなみに小学生・中学生・高校生向けのお話ですが、学習塾の先生にも読んでいただきたいです。
本会場受検のメリット
1.ルール通りの厳格な受検
受検ルールに従って、英検協会の方々が厳格に運営してくれます。
資格試験なのだから当たり前でしょ!と思うかもしれませんが、その話は後ほど。
ほとんどミスなく受検を運営してくれますので、安心して受けることができます。
2.入試の練習となる
本会場での受検は、中学受験や高校入試を受検する子どもたちのよい練習の機会となります。
試験会場はどこなのか、自宅からどのくらい時間がかかるのか、何時に家を出発すればよいか、交通機関は何を利用すべきかなど。
こういった準備や、実際に会場に向かう経験は、これから英検より大切になってくるであろう各入試に活きてきます。近場で準会場受検よりも多くの学びを経験できるに違いありません。
3.テストの緊張感を味わえる
受検会場の回りを見渡せば、年齢も違うし学校も違う、全く知らない人達ばかりになります。
自然と緊張感も沸いてきます。試験にはなくてはならないものですね。
こうした緊張とどう立ち向かっていくのか、よい練習となるはずです。
準会場受検のデメリット
1.普段と変わらない雰囲気
準会場受検となると、たいていの人は自分の通っている学校や学習塾等での受検となるでしょう。
そうなるといつもの教室、見慣れた試験監督者、回りは友達と、普段と変わらない雰囲気となります。
上記で述べました、入試さながらの緊張感は味わえないでしょう。
せっかくの資格試験なのですから、少しでも得るものが大きい本会場受検という選択肢も考えて欲しいところです。
2.ミスが多発する可能性
例えば学習塾ですと、当然仕事は英検だけではありません。むしろ他の仕事で多忙です。
そうなると片手間で英検を実施する準会場も多くなります。
事前に「監督者マニュアル」という冊子が英検協会から準会場に届くのですが、ろくに読まずに英検に臨むところはかなり多いです。
試験中に何か間違った監督をしてしまうと、受検者は不安を感じたり、混乱したりしてしまうかもしれません。
それ以前に、準会場で申し込んだのに英検協会にその報告がいかず、試験当日に問題・解答用紙がない、なんて最悪な事態もたまに聞きます。
安心して受検するには、本会場おいて他にありません。
3.準会場の不正
知らない方が聞くと驚かれるかもしれませんが、コレ結構あります。
私が中学生時代、友達が通っている英語塾では、事前に英検の問題を教えてもらえていたそうです。
私が勤務していた学習塾でも不正が行われていました。解き終わった生徒の答案を消しゴムで消して修正するという…(はっきり見たわけではありませんが、おそらく不正していたと思います)。
「英検を合格させないと生徒が退塾してしまうから、答えを書き直したことがある」という衝撃的な発言をしていた人もいました(これは本人からはっきり聞きました)。
英検協会も準会場を視察したり不正を防ぐ取り組みをしていますが、全国の膨大な数の準会場に対処しきれていません。
「教育者がなんてことをしているんだ!」と怒りしか覚えませんが、コレが現実だと思ってください。
これでは同じ資格試験なのに、場所によって明らかな差が生じてしまいます。
また真面目に準会場受検に取り組んでいる学習塾さんは本当にかわいそうですし、私以上に怒りがこみ上げてくる思いでしょう。
私個人の考えですが、準会場はオススメしないどころか、準会場という制度自体を廃止して欲しいと思っています。
残念ながらこういった不正を働く準会場は少なからず存続していくと思われます。であればいっそのこと廃止して、受検者全員が平等に受けられる体制と改めて考えていく必要があるのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたか。
英検もそうですが、いろいろな資格検定で今、ICT化が普及し始めています。
パソコンやタブレットを使って、今まで以上に受検しやすい体制が出来上がりつつあります。
それもいいのですが、本会場と同様な受検体制が構築できるのか、これに注力してもらいたいと考えています。
受検方法も多種多様になっていきますが、何が自分にとって大切なのか、資格試験といえど考えていってほしいものです。