以前の記事でも触れましたが、今回は生徒の褒め方について、具体的に書いていきたいと思います。ポイントは勉強へのモチベーションが上がる褒め方です。
褒めるときに考えておいて欲しいこと
生徒を褒めるときに、常に気にとめておいて欲しいことがあります。
何でもかんでも褒めたり、オーバーに褒めると、「この人は自分を勉強させようとして褒めているんだな」と、すぐに感づかれてしまいます。生徒は大人の所作によく気づきます。
「親や先生に褒められたい、褒められたいから行動する」という気持ちにさせないようにしましょう。褒められることが第1目的になってしまい、生徒自身が本当にやりたいこと・進みたいと思っている道から外れてしまいます。自ら進んで頑張っている行動に対して褒めてあげましょう!
また生徒の頑張りを純粋に褒めることが大切です。自分の頑張りが認められてると嬉しい気持ちになります。その気持ちが次に行動の頑張りにつながっていきます。
具体的な褒め方について
①努力したプロセスを褒める!
結果だけでなく、生徒が頑張っているプロセスにフォーカスを当てて褒めることが大切です。
もちろん成績が上がった、高得点をとったなど、結果を褒めることも必要です。ただ頑張っていても良い結果につながるとは限りません。
毎日塾に来て自習している、分からないところを一生懸命に解決しようとしているなど、生徒の頑張っている姿を褒めてあげましょう。頑張っている過程を褒めることで、さらに頑張ろうという気持ちにつながります。
②間接的な褒められると嬉しい!
「○○先生が君のことを褒めていたよ」など、他の人が褒めていたことを知ると、とても嬉しくなります。
直接褒めることよりも間接的な方が信憑性が増します。直接的ですと「もしかしたらお世辞なのかな」と思うことがあるかもしれません。ですが間接的ならほぼ100%事実なことですから、お世辞、大げさなことはありません。
先生間の会話の中で、たくさんの生徒の頑張りや伸びたところなどを褒めることが大切だと思います。褒められた内容が多くの生徒に伝わる機会が増えていくことになります。
生徒の良いところを常に発見しようとする気持ちをもつことが教師には必要です。
③褒めた生徒について、興味・関心があることを伝える
興味・関心があることを伝えるとはどういうことでしょう。
具体的にいうと、褒めたことについて、「それってどうやったの?」と聞いてみることです。
例えば英語の成績がどんどん上がっている生徒に対して、「すごいね。どんな勉強したの?みんなも知りたいだろうから教えてくれないかな」と聞くと良いです。
得意なことをたくさん話してくれる子どもは多いと思います。
自分に興味・関心を持ってくれていることがわかると、自信につながり、自尊心も高まります。
もっと上達したいと願うようになり、さらなるモチベーションアップが期待できます。
まとめ
今回紹介した褒め方はほんのわずかなものですが、褒めるときの最も基本となる部分であると思います。
以前にも紹介した学習サイクルが、生徒のやる気を引き出すメカニズムです↓
「勉強する→できるようになる→できたことに対して褒める→さらにドーパミンが分泌→喜び・快感を得る→また勉強したくなる→さらに勉強する」
このサイクルを完成させるためには、「褒めること」が非常に重要な役割を担ってくるのは言うまでもありません。
生徒たちに対して、上手に褒めるにはどうすべきかを追求することは、指導する立場として必要不可欠なことであると考えます。